ありいずみは、50代前半です。画像は独立した30代のころの画像です!
理系の私立大学を卒業したあと、カツラメーカーに就職し技術を身につけながら、美容の専門学校に通い、さらにカツラや増毛を専門に学ぶ職業訓練校にも通いました。
今振り返ると、少し遠回りに見える経歴かもしれませんが、
当時はただ、「分からないまま関わるのが嫌だった」だけだと思います。
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子どもの頃から、ずっと坊主頭でした。
ただ、高校3年の秋ごろになって、
これは単に短髪が好きという話ではなく、
完全に脱毛症なんだと、はっきり自覚するようになります。
大学に進学してから、
大手のかつらメーカーに通い始めました。
お客さんとして、です。
その後、大学卒業と同時に、
その大手かつらメーカーに就職しました。
結果的に、使う側と作る側の両方を経験することになります。
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その会社では、技術職と事務系の両方を経験しました。
学ぶことは多く、正直、とても鍛えられた時期だったと思います。
20代半ばになると、
今度は医薬品やAGA治療に強い興味を持つようになります。
朝までネットで調べ、
あちこちに相談に行き、
完全に「AGA治療マニア」でした。
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いろいろな限界を感じ始めたのが30歳前後です。
もっと幅を広げたいと思い、
31歳で美容関連の医療機関に転職しました。
そこでは、
自毛移植、医療増毛、AGA治療といった分野に関わり、
技術職とカウンセラーを兼ねた立場で勤務していました。
自毛移植とカツラ、増毛、AGA治療を
別々のものとして見るのではなく、
組み合わせて考えるようになったのは、この頃です。
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AGA治療や自毛移植の患者さんの経過チェックを担当していたため、
オペに立ち会い、
毛の生え具合を撮影し、
ひたすら写真を撮っては統計を取る、という日々でした。
数字と結果を見続ける中で、
「理屈として分かること」と
「実際に起こること」のズレも、
数多く目にしてきました。
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医療機関に転勤してからは、
かつら部門をある程度任せてもらえるようになり、
卸業者や海外工場、メーカーと
自由にやり取りできる立場になりました。
そのおかげで、
業界の中だけにいると見えにくい、
いろいろな事情や現実を知ることになります。
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そんな中で、
ある日突然、すべてが面倒になりました。
理由は一つではありませんが、
とにかく一度、
サラリーマンをやめようと思いました。
2011年1月に退職し、
就職活動をしながら、
これまでの知識と技術を使って
お小遣い稼ぎ程度に何かできれば、
くらいの気持ちでした。
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ところが、
思っていた以上に相談が来ました。
気がつけば、
そのままこの仕事を続けることになり、
今に至っています。
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途中には、
笑えないようで笑うしかない出来事も、
いくつもありました。
開発実験中のカツラを着けて
朝の満員電車で落下させてしまい、
途中下車して駅のトイレでしばらく泣いたこともあります。
大みそかの勤務後に泥酔して、
電車の中でカツラを外し、
先輩社員に装着してもらって
車内を凍りつかせたこともありました。
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MRI検査の際、
「カツラを外してください」と書かれた紙を渡され、
何が問題なのか分からないまま
装着時と未装着時の2回撮影をしたこともあります。
ふと周囲を見ると、
学生が何人も見学に来ていて、
さすがに驚きました。
※ピン付きカツラはMRI不可です。
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結婚式のお色直しで、
「新婦だけ目立つのは理不尽だ」と思い、
ソフトモヒカンのカツラに替えたこともあります。
あとでアルバムを見ると、
途中から明らかに髪が伸びていました。
娘が保育園で
「ちちのあたまのけはとれる」と言い、
一気に周囲に知られたこともあります。
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今は、
中年太りの、よくいる中年です。
ただ、
毛のことに関してだけは、
当事者として、
技術者として、
医療側の視点も含めて、
長く見てきました。
この経験が、
誰かの無理を減らすことにつながるなら、
それでいいと思っています。